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踏襲とは

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時雨(しぐれ)

「あれ? どうかしたんですか、刹那さん」

 

刹那(せつな)

「いやさあ、また言葉の意味がわからなくて、考えてたんだよ」

 

時雨

「ほう。どんな言葉ですか?」

 

刹那

「踏襲(とうしゅう)って言葉なんだけどさ」

 

時雨

「踏襲、ですか……」

 

刹那

「うん。『伝統的なやり方ばかりを踏襲し』て文章なんだけどさ……『踏む』と『襲う』でしょ? ということは……踏んで襲うってこと?」

 

時雨

「踏んで襲うってどんな状況ですか!? 逆に見てみたいものですよ、どんな状況なのか——まあ、それはともかく、早速調べてみましょう」

 

刹那

「よし! 任せた!」

 

時雨

「……ふむふむ、なるほど」

 

刹那

「わかったのか? なあ、もったいぶらないで教えてくれよお」

 

時雨

(いや、全然もったいぶってませんけど……)

 

「……えっとですねえ、先人のやり方や説をそのまま受け継ぐこと——だそうです」

 

刹那

「ほう、受け継ぐねえ……じゃあ伝言ゲームみたいなものか」

 

時雨

「え、伝言ゲーム?」

 

刹那

「だって受け継ぐってことは伝言ゲームみたいなもんでしょ。ま、伝言ゲームの場合途中から少しずつズレてっちゃうけどね」

 

時雨

「踏襲の場合も少しずつズレは生じる気がしますけどね」

 

刹那

「まあとにかく、踏襲ってのは『そのまま受け継ぐ』って意味なんだな」

 

時雨

「ですね」

 

刹那

「じゃあ例えば、『親の才能を受け継いでいる』って言葉に踏襲を使う場合は、『親の才能を踏襲している』になるってわけだ」

 

時雨

「だと思いますよ——ま、人間なんて踏襲によって作られているみたいなものですからね」

 

刹那

「踏襲によって作られている? 何それ?」

 

時雨

「人間はお肉や野菜を食べて生きているじゃあないですか。それって色んな命を頂いて生きているってことですよね——つまり、人間は色んな命を受け継いでいるってことだと思うんですよ。だから色んな命を踏襲している、ということです」

 

刹那

(そうなのか? まあよくわからないけど……)

 

「……まあ、とにかくわかったよ! それじゃサンキューね!」

 

時雨

「はい、ごきげんよう