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もといとは

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刹那(せつな)

「やっほー! 時雨!」

 

時雨(しぐれ)

「あれ? なんか良い事でもあったんですか?」

 

刹那

「わかる? 実はさ、さっき商店街のくじ引きでマヨネーズが当たってさあ! もう嬉しすぎだよね!」

 

時雨

「ああ、刹那さんマヨラーですもんね」

 

刹那

「ほんとマヨネーズを発明した人って神だよね! ゴッドだよね! GODと書いてゴッドだよね!」

 

時雨

(なぜゴッドを2回言った……)

 

「……ところで何か用があって来たんじゃないんですか? まさかマヨ自慢が目的ってわけじゃあないですよね?」

 

刹那

「ああ、そうそう。また聞きたいことがあってさ——『もとい』って意味わかる?」

 

時雨

「もとい? 誰ですか、それ?」

 

刹那

「違う違う! 確かに人の名前でありそうだけど、違う! えっと、今私が読んでる本にさ『神の力、もとい、死神の力が宿っている』ていう文章があるんだけど、この『もとい』の意味がいまいちわからなくてさ……『神の力、いや、死神の力が宿っている』みたいな意味なのかな?」

 

時雨

「ん〜……調べましょう!」

 

刹那

「任せる!」

 

時雨

「……ふむふむ、なるほど」

 

刹那

「わかったか?」

 

時雨

「はい。どうやらこの『もとい』というのは、言い間違えた言葉を訂正する時に使う言葉のようですね」

 

刹那

「言い間違えた言葉を訂正?」

 

時雨

「漢字で書くと『元い』なんですけど、元へ戻る、元に戻る、言い間違えを元に戻す——という意味で『もとい』なわけです」

 

刹那

「そうなんだあ……じゃあ、『私はマヨネーズが大嫌い、もとい、マヨネーズが大好きだ!』みたいな使い方?」

 

時雨

「ん〜……間違っていないとは思いますけど……でもなんか違くないですか?

ニュアンスというか、なんというか……」

 

刹那

「そっかなあ……まあいいや! 要するに言い間違いを訂正するための言葉が『もとい』ってことなんだよね?」

 

時雨

「そうですね。だから刹那さんが読んでる本の文章で言うと、『死神の力』と言おうとしたのに『神の力』と言い間違えてしまった。だからその間違いを訂正するために『もとい』という言葉を使った——と言うことですね」

 

刹那

「ほっほう、なるほどねえ。さっすが時雨!」

 

時雨

「いやー、それほどでもありますけどね!」

 

刹那

「はっはー! それじゃ、私は本の続きが読みたいからさ、行くね!」

 

時雨

「いってらっしゃ〜い!」